サイト売却に失敗しない方法とは?売却するなら知っておきたい注意点について
2022.04.21
近年ではサイト運営を始める方の増加に伴い、企業のみならず個人でもサイト売却を検討する方が増えました。
サイト売却は手軽に利用できてしまうことから安易な取引をしてしまい、損をしたりトラブルに発展してしまう方は少なくありません。
本記事では、サイト売却に失敗しない方法や知っておきたい注意点について紹介していきます。
「なるべく高くサイトを売るにはどうしたらいい?」
「サイト売却に必要な知識はある?」
このような悩みを抱えている方はぜひご参考ください。
サイト売却の方法について
引用:https://pixabay.com/ja/
「そもそもサイト売却ってどうやってやるの?」
サイト売却とは個人や企業で運営、または所持しているWEBサイトを他社・他人に売り渡すM&Aの取引案件のことを指します。
このようなサイト売買は別名「サイトM&A」とも呼ばれ、ビジネス利用されるようになったのは2005年頃と、まだまだ発展途上の業界と言えますね。
サイト売却は主に以下のような方法が用いられます。
- マッチングサイトを利用する
- 個人で売却する
- M&A仲介会社に依頼する
- オークションを利用する
マッチングサイトを利用する
最も一般的なサイト売却方法として利用されているのが、サイト売買(M&A)サイトによるマッチングサービスとなり、大まかな流れは以下のようになっています。
- サイトを査定・登録する
- 仲介契約、秘密保持契約の締結
- 問い合わせがきたら資料を提出
- 交渉開始
- 成約後入金
マッチングサイトに売却したいサイトを登録することで、買い手が見つかり次第交渉を進めることができ、「個人交渉」と「仲介交渉」の好きな方で取引を進めることができます。
少額なサイト売却の場合は手数料が抑えられる個人交渉でも問題はありませんが、高値で取引を検討している場合にはM&Aサイトの仲介サービスを利用することで、より円滑で安心できる交渉ができるでしょう。
個人で売却する
サイト売却はマッチングサイトを利用せず、個人で進めることも可能です。
個人で取引を行う場合、取引相手探しから仲介契約・秘密保持契約の締結や、サイトの移管作業なども全てを自分自身で進める必要があり、M&Aに関する知識が不可欠となります。
また、交渉においても互いの意見を擦り合わせたり、金額調整などが必要となって来るでしょう。
仲介手数料が一切かからない低コストな売却方法ではありますが、その分リスクが多いため初心者にはおすすめできません。
M&A仲介会社に依頼する
M&A仲介会社に依頼する場合、マッチングサイトのように買い手が現れるまで待つ必要はありません。
M&A仲介会社が条件に合う買い手を代行して探してくれます。
その後の交渉、契約まで全てを専門家に依頼することができるため、最も安全かつ安心な売却方法と言えるでしょう。
しかし、全面的にバックアップしてくれる分、仲介手数料は高額となっており取り扱っているM&A案件は数千万〜数十億の案件が多くなっています。
かなり高額なサイト売却を検討している方にはおすすめです。
オークションを利用する
一部のマッチングサイトでは、オークション形式でサイトを売却することが可能です。
マッチングサービスの場合、買い手が見つかり次第交渉という流れとなるため、買い手が見つからなければ取引は進行できません。
オークション形式であれば期日までに買い手が入札し、最終的に最も高額な金額を提示した買い手に売却することができるため、入札額次第では高額売却できる可能性があります。
もちろん逆も然りではあるのがデメリットであり、足元を見られて安く買い叩かれるリスクはあります。
サイト売却に失敗しない方法について
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「サイト売買は手軽で高利回り」と言われていますが、いくら手軽とは言えサイトM&A案件というビジネスの一環です。
売却するサイトの価値を見誤り、買い手にとって都合の良いように扱われてしまっては、今まで育んできたサイトへの愛着も報われません。
サイト売却に失敗しないためには、最低限以下の点を押さえておくようにしましょう。
サイト売却の相場を把握しておく
サイトのジャンルや種類によって、サイトの売却相場は大きく異なってきます。
個人で運営されることが多いブログやアフィリエイト運営のサイトの場合、月間の平均利益×約7ヶ月〜20ヶ月分ほどが売値相場となっています。
また、Yahoo!Japanやアメブロのように規模の大きいポータルサイトの場合は、月間の平均利益×約36ヶ月~60ヶ月分ほどが売値相場となっています。
以下の表も目安としてご参考ください。
サイトの種類 | 相場 |
---|---|
アフィリエイトサイト | 月間の平均利益×約7〜20ヶ月分 |
ブログサイト | 月間の平均利益×約7~30ヶ月分 |
ECサイト | 月間の平均利益×約10~20ヶ月分 |
ポータルサイト | 月間の平均利益×約36~60ヶ月分 |
相場をある程度把握しておくことで、安く査定されていたとしても気付くことができ、様々なサイト売買(M&A)サイトで相談しやすい環境を作ることができます。
専門家に頼りきるのではなく、「相場では〇〇くらいだと思ったんですが、何か他に原因がありましたか?」と積極的に尋ねることで、改善できる弱点が見つかるかもしれません。
サイトの価値をなるべく上げておく
売却相場は利益だけに限らず、売却するサイトの集客数やジャンルによっても異なってきます。
仮に月間の平均利益が低かったとしても、月に平均10万PV(閲覧数)を安定して継続できていたり、ニーズに左右されにくいジャンルのサイトを運営していれば、思いもよらぬ高値で取引される可能性があるでしょう。
ニーズに左右されにくいジャンルでは以下のようなものが該当しています。
- ペット関連
- 介護などの福祉関連
- 不動産や金融関連
- 結婚や恋愛関連
上記のようなジャンルは日常生活に欠かせない内容であったり、安定したニーズが期待できるジャンルとなっていることから、買い手の興味を引く機会が多くなっています。
「売りに出したはいいものの、なかなか買い手が見つからない……」
そんな状況が続くようであれば、一度サイトのPV数や収益、ジャンルを見つめ直してみることで価値を底上げできるかもしれません。
自分にあったサイト売買(M&A)サイトを利用する
サイト売買(M&A)サイトは2016年頃から急激に乱立され始め、現在では数多く存在しています。
一ヶ所のマッチングサイトに固執するのではなく、様々なマッチングサイトやM&A仲介会社に相談することで、自分に合ったサイトや専門家に出会える可能性を増やすことができるでしょう。
サイトによって得意とするM&A案件や人間性の相性は異なっているため、以下の点に少しでも不満が残るようであれば、登録するサイトは慎重に選ぶことをおすすめします。
- 査定が適正であり、相談にも積極的であったか?
- サイトの査定価格に見合った手数料のサイトであるか?
- 担当者との相性に問題はないか?
- アドバイザーのM&Aに関する知識と経験に問題はないか?
サイト売却の方法で注意するべきこと
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ここまでサイト売却の方法や、失敗しないために最低限押さえておきたい点について紹介してきました。
最後にサイト売却において注意するべき点について紹介していきます。
競業避止義務条項に気を付ける
競業避止義務とは、労働者が所属する(またはしていた)企業と競合に値する企業や組織に属したり、自ら会社を設立したりといった行為を禁ずる義務のことです。
サイトを売却する場合、売り手は類似する競売サイトを作成してはいけないという「競業避止義務条項」に同意する必要があります。
サイトを売却しておきながら、同ジャンルの新しいサイトを立ち上げてしまったら買い手にとっては商売敵になってしまいますよね?
競業避止義務の範囲は交渉相手との話し合いによって異なりますが、サイト売却の際には同ジャンルのサイトは立ち上げられないということを認識しておきましょう。
税金について理解しておく
サイトを売却した場合には売却課税がかかりますが、個人の場合は以下の2パターンによる税金がかかります。
- 事業としてサイト売買をしている(継続的にサイト売買をしている):事業所得
- 不要となったサイトを売却しただけ(継続的ではない売却):譲渡所得
事業目的としてサイト売買を継続しているのであれば事業所得となり、自ら運営していたサイトが複数あったものの、外的要因によって手放すことになった場合には譲渡所得となります。
自分自身で判断するのが難しければ、税務署に確認するのが最善策と言えるでしょう。
また、法人でサイトを売却した場合は全ての収益がその年の法人税などに該当します。
法人税とは株式会社などの法人の所得にかかる税金で、会社の規模によって税率が決まっています。
サイト売買の税金に関する記事はこちらをご参照ください。
▼参考
>>サイト売買の税金は個人と法人でどのような違いがある?節税対策についても紹介
売却できないサイトもある
サイト売却とはいえ、どんなサイトでも売却ができるというわけではありません。
法令に違反しているサイトや出会い系サイト、他サイトやサブドメインは売却できないサイトということになります。
ブログで例えるなら、独自ドメインを取得して立ち上げたアフィリエイトブログであれば売却できますが、アメブロ(他サイト)を利用したアフィリエイトブログは売却できないということになります。
仮に利益のないサイトであったとしても、独自ドメインであれば売却することは可能です。
もちろん利益のないサイトでは、よほどPV数や集客が見込めるか、サイトとして魅力的な要素がない限り売却できる可能性は低くなるので、予め理解しておきましょう。
買い手とは真摯な交渉を心がける
買い手との交渉では、真摯な対応を心がけることも重要となってきます。
高値で交渉する事ばかりに捉われてしまい、都合の悪い情報を相手に提示しなかったり、誤魔化してしまうようなことがあれば交渉が上手くいかないだけに留まらず、人としての信頼を失う原因に繋がります。
ネット上にある失敗事例では、交渉成立後に買い手から「提示された情報とサイト内容が全然違う!返金してもらいたい!」というトラブルなども挙がっていました。
顔の分からない交渉相手では人間性を判断するにも限界があります。
トラブルとなる原因を少しでも減らすためにも、売却する立場として情報はしっかり提示するようにしましょう。
まとめ
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本記事ではサイト売却に失敗しない方法や、知っておきたい注意点について紹介してきました。
サイトを売却する売り手は、買い手に比べると情報提示の必要性や値段交渉においてリスクが多くなってしまいがち……。
今回紹介した方法や注意点を把握しておくことで、サイト売却を慎重かつ冷静に進めることができ、リスクを最小限に抑えることができます。
納得のいかない交渉は避けるようにして、交渉相手と共に気持ちの良いサイト売買を成約できるように心がけましょう。
さらに安心して納得できると引きを行うためにも、当サービスであるサイト売買を仲介するGrowth M&A(グロースM&A)へ相談・ご利用いただくことで、より精度の高いサイトM&Aをご提供いたします。
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※完全成果報酬型で運営しているため、会員登録・相談料・案件掲載料などで料金が発生することはございません。
Originally posted 2020-11-11 18:05:06.
2018年からGrowthM&Aを運営するAIGATE株式会社にジョイン。
サイト売買/ECサイト/D2CのM&Aを得意分野とし、数多くのM&Aに携わってきた。
また、自身もメディアを立ち上げグロースさせた経験から、有益な情報を発信している。