サイト売買の税金は個人と法人でどのような違いがある?節税対策についても紹介

2020.11.11

近年では副業としてサイト売買を始める方の増加に伴い、法人に限らず個人でサイト売買を利用する方が急増しています。

しかし、初めてのサイト売買で要領を把握できず、収益にばかり目を向けてしまった結果、サイト売買による税金のトラブルが相次いでいることも事実となっています。

また、ネット上では「サイト売買は節税対策にも有効」という記述や「節税目的は危険!」というように情報が食い違っている部分が多くなっていることも事実です。

本記事では、サイト売買による個人と法人の税金の違いについて、節税対策の話を踏まえて紹介していきます。

「サイト売買を考えてるけど、正直税金についてはあまり考えていなかった……」という方は、ぜひご参考ください。

個人によるサイト売買の税金について

引用:https://pixabay.com/ja/

個人でサイトを購入した際の税金

個人でサイトを購入した場合、サイトによって得られる利益(所得)は確定申告をする必要があります。

例外として確定申告が不要になるのは、年収2,000万円以下の給与所得者である上、サイト運営によって得られる所得が年間20万円以下の場合となります。

また、給与所得が少ない方の場合は、サイト運営によって得られる所得と合わせて38万円以下となる場合のみ確定申告の必要はありません。

アルバイトをしているAさん・Bさんに例えると、以下のようになります。

  • Aさん:アルバイトで年間10万円しか稼いでおらず、購入したサイトによる所得が年間25万円で合計35万円の所得がある。→確定申告の必要なし
  • Bさん:アルバイトで年間15万円しか稼いでいないが、購入したサイトによる所得が年間25万円で合計40万円の所得がある。→確定申告が必要

確定申告が必要な場合には、サイトを購入した時の費用を申告すれば税負担を減らすことができるため、購入明細書などは必ず保管しておくようにしましょう。

個人でサイトを売却した際の税金

個人でサイトを売却した場合には売却課税がかかりますが、その種類は2種類となっています。

  • 事業としてサイト売買をしている(継続的にサイト売買をしている):事業所得
  • 不要となったサイトを売却しただけ(継続的ではない売却):譲渡所得

事業所得や譲渡所得については、国税庁資料より以下のように説明がされています。

譲渡所得の対象となる資産には、土地、借地権、建物、株式等、 金地金、宝石、書画、骨とう、船舶、機械器具、漁業権、取引慣行のある借家権、ゴルフ会員権、特許権、著作権、鉱業権、土石(砂)などが含まれます。
なお、貸付金や売掛金などの金銭債権は除かれます。

資産の譲渡による所得であっても、次の所得は譲渡所得ではなく、事業所得や雑所得、山林所得として課税されます。

事業所得者が商品、製品、半製品、仕掛品、原材料などの棚卸資産を譲渡した場合の所得
 → 事業所得となります。

譲渡所得の対象となる資産と課税方法-国税庁

サイト売買に関しては事業所得と譲渡所得の区別がやや難しいところではあります。

明らかに事業目的としてサイト売買を継続しているのであれば事業所得となり、自ら運営していたサイトが複数あったものの、外的要因によって手放すことになった場合には譲渡所得になるという風に説明をしている方が多いように思われます。

いまいち自分自身がどちらに該当するか判断できないというのであれば、自ら税務署に確認するのが最善策と言えるでしょう。

長期譲渡所得と短期譲渡所得

譲渡所得は所有期間によって「長期譲渡所得と短期譲渡所得」の2つに区分されます。

  • 長期譲渡所得:譲渡するまでの所有期間が5年を超えている
  • 短期譲渡所得:譲渡するまでの所有期間が5年以下

サイト売買の場合、所有期間はドメインを取得した年からということになります。

また、長期譲渡所得と短期譲渡所得には税率の違いがあり、長期譲渡所得は所得税が15%、短期譲渡所得は所得税が30%となります。

つまり、長期譲渡所得の方が税金は安くできるということです。

それぞれの計算式は「課税譲渡所得=譲渡価額-(取得費-譲渡費用)ー特別控除」となっています。

特別控除は土地・建物を譲渡した際に特例として受けられる場合があるものであり、通常は発生しません。

特別控除の種類について知りたい方は、国税庁資料をご参考ください。

>>譲渡所得の特別控除の種類-国税庁

また、さらに詳しい計算式を知りたい場合は以下の国税庁資料のリンクをご確認ください。

譲渡所得は、土地や建物を売った金額から取得費、譲渡費用を差し引いて計算します。

(1) 取得費とは、売った土地や建物を買い入れたときの購入代金や、購入手数料などの資産の取得に要した金額に、その後支出した改良費、設備費を加えた合計額をいいます。
 なお、建物の取得費は、所有期間中の減価償却費相当額を差し引いて計算します。また、土地や建物の取得費が分からなかったり、実際の取得費が譲渡価額の5%よりも少ないときは、譲渡価額の5%を取得費(概算取得費)とすることができます。
(2) 譲渡費用とは、土地や建物を売るために支出した費用をいい、仲介手数料、測量費、売買契約書の印紙代、売却するときに借家人などに支払った立退料、建物を取り壊して土地を売るときの取壊し費用などです。

譲渡所得の計算のしかた(分離課税)-国税庁

法人によるサイト売買の税金について

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法人でサイトを購入した際の税金

法人でサイトを購入した場合、購入費用は「一括償却か5年間で償却」という形となります。

この償却期間は購入したWEBサイトによって異なり、「ソフトウェア扱いになるかならないか?」によって決まります。

原則としてソフトウェアは減価償却となり、耐用年数である5年で償却する必要があります。

ソフトウェア扱いになるかならないか?という定義はやや曖昧な部分があり、一般的には以下のような機能を持つものはソフトウェアとして扱われています。

  • ログイン機能がついている
  • サイト内検索ができる
  • 動画配信やゲーム機能がついている
  • オンラインショッピングが可能

以前、国税庁では「通常の企業ホームページの制作費用は、支出の効果が1年以上には及ばないと考えられ、支出時の損金として取り扱われると説明し、プログラム的機能(ソフトウェア開発費用)が含まれるものは耐用年数5年を適用して償却する」としていましたが、2020年執筆現在では公表を取りやめている状況です。

ソフトウェアの定義が曖昧である限り、買収したサイトが必ずしも一括償却できるとは限らないことを念頭においておくようにしましょう。

例外となる償却例について

例外としては以下のようなケースが該当します。

  • サイトの取得価額が10万円未満の場合、その年の経費として計上できる
  • サイトの取得価額が10万円以上20万円未満の場合、3年で減価償却することも選択できる

また、国税庁では以下のような特例償却についても説明しています。

中小企業者等が、取得価額が30万円未満である減価償却資産を平成18年4月1日から令和4年3月31日までの間に取得などして事業の用に供した場合には、一定の要件のもとに、その取得価額に相当する金額を損金の額に算入することができます。

この特例の対象となる資産は、取得価額が30万円未満の減価償却資産(以下「少額減価償却資産」といいます。)です。
 ただし、適用を受ける事業年度における少額減価償却資産の取得価額の合計額が300万円(事業年度が1年に満たない場合には300万円を12で除し、これにその事業年度の月数を掛けた金額。月数は、暦に従って計算し、1月に満たない端数を生じたときは、これを1月とします。以下同じです。)を超えるときは、その取得価額の合計額のうち300万円に達するまでの少額減価償却資産の取得価額の合計額が限度となります。

中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例-国税庁

法人でサイトを売却した際の税金

法人でサイトを売却した場合、全ての収益がその年の法人税などに該当します。

法人税とは株式会社などの法人の所得にかかる税金で、会社の規模によって税率が決まっています。

例えば、資本金が1億円以下の普通法人の税率は、年間所得800万円以下の金額は15%、年間所得800万円超の金額は23.2%となり、協同組等は年間所得800万円以下の金額は15%、年間所得800万円超の金額は19%となっています。

詳しくは下記の国税庁資料をご参考ください。

法人税の税率-国税庁

サイト売買は節税対策に有効?

引用:https://pixabay.com/ja/

サイト売買が節税対策に有効であるか?という内容に関しては、記事中でも説明した「ソフトウェア扱いになるかならないか?」によっても大きく異なってきます。

またネット上では、仮にソフトウェア扱いとならなくても「のれん(資産調整勘定)が発生して別途5年で償却することになる」という見解があります。

ここからは「結局サイト売買は節税対策にならないの?」という件について紹介していきます。

ソフトウェア扱いとなるウェブサイトは節税対策にならない

まず結論としては、単なる節税目的でサイト売買を利用することはおすすめできないということです。

サイト売買が節税対策に有効と言われるのは、「取得価額が経費となり一括償却ができる」という理由からきています。

しかし本記事でも紹介したように、ソフトウェアの定義が曖昧である以上、必ずしも一括償却ができるとは限らないでしょう。

アフィリエイトサイトなら節税に有効か?

「アフィリエイトサイトなら一括焼却できるから節税におすすめ」という内容も見かけますが、案件によってはアフィリエイトサイトだからといってソフトウェアではないと言い切れないのではないでしょうか。

また、「のれん(資産調整勘定)」というのは、買収したサイトの現在価値と購入価格の差額によって生じる費用のことを指し、この資産調整勘定は5年で償却する損金として算入されます。

結果的に、買収したサイトがソフトウェアとして扱われず、買収価額が資産と負債の時価と同等であれば、節税として有効とも言えますが、「サイト売買そのものが節税対策に有効!」と言い切ってしまうのは危険なのかもしれません。

まとめ

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本記事では、サイト売買における税金の個人と法人による違いや、節税対策について紹介してきました。

サイト売買そのものは誰でも簡単に利用できてしまいますが、税金を意識せずに取引を進めてしまうとトラブルや取り返しのつかないミスに繋がることがあります。
また、節税目的だけのためにサイト売買を利用するのは得策と言えない要素が多いのが現状です。
ネット上の情報だけに頼らず、専門家の意見にも耳を傾けながら慎重に検討するようにしましょう。

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